資産形成

年末調整とは、還付金を取り戻す支出最小化の一大イベントです!

税金を減らすためには、課税所得を減らす必要があります。
その課税所得を減らすためには、所得控除を確実に行っていきましょう。
そんな所得控除を行う作業が「年末調整」なのです。

こんにちわ!まーこ(@maakomoneydiary)です。

今日の記事は、年末調整についてわかりやすく説明していきます。

①毎年「年末調整」を行っているけど、なんかよくわからない。
②年末調整の仕組みを知って、なるべく減税を減らしたい。

という方々に向けて説明していきます。
お時間ある方はどうぞおつきあいください。

さっそく今日のポイントは、タイトルで示したとおり
「年末調整は税金を減らして支出最小化する一大イベント」
ということです。

今月中旬あたりから、保険会社などから自宅に「控除書類」が郵送されてくるなど、「年末調整」の時期が近づいてきました。
私自身、この時期になると、旦那さんから「今年の給与明細ちょうだい」と言われます。
そしてパート勤務先のHPにログインして給与明細を各月ごとにプリントアウトするという作業を、何も考えず何が何だかわからずに旦那さんに提出していました。

そんな私が、初心者目線でわかりやすく伝えていきます。

初めに大事な結論を言いますと、次のようになります。

  ①税金は、“収入”ではなく“課税所得”にかかる。
 ②税金を減らすためには、
  所得控除額をなるべく大きくする
  =課税所得をなるべく小さくする作業が重要

さらに具体的に見ていきますと、

ア)年収-給与所得控除=所得
この所得というのは、一般に手取り収入(=銀行通帳に振り込まれる金額)と言われるものです。
そして給与所得控除というのは、いわば必要経費のことで、公務員やサラリーマンについては、ほぼほぼ確定した金額だと見て構いません。
つまり、ここは工夫次第で動かせるものではありません。
少しややこしいですが、後に出てくるイ)の所得控除とは全くの別物です。

給与所得控除≠所得控除

最終的に、この所得に所得税が課せられるわけではありません。
もう1つ、イ)の作業を行い、この所得をさらに所得控除というもので小さくしていくのです。

イ)所得-所得控除=課税所得
その名称のとおり、この課税所得の金額に応じて所得税がかけられる設計になっています。我が国の所得税は累進課税で、課税所得が大きければ大きいほど所得税が増えていきますから、所得税をなるべく小さくするためには「課税所得をなるべく小さくする」という作業、もっと言えば「所得控除をなるべく大きく」すれば、右項の課税所得は必然的に小さくなりますよね。
●減税したい=課税所得を小さくする=所得控除を大きくする

具体例を挙げます。

①鈴木さん:所得600万円の公務員(独身、1人暮らし)
②山田さん:所得600万円の公務員
(既婚。子どもは病気で入退院の繰り返し。
一緒に居住するおじいちゃんが障害をもつようになってしまった)

という場合、「所得が600万円で同じだから」という理由で2人に同じ税金を課してしまうと、公平性という租税原則に反してしまいます。
そのため、奥さんや子どものために出費した医療費、おじいちゃんの治療費などを考慮して、2人になるべく公平に税金をかけましょう、というのが所得控除の基本的な考え方となります。

なので、

①鈴木さんの所得税:課税所得600万円→77万2500円
(*所得税の計算式:課税所得×0.2-42万7500円で計算)
②山田さんの所得税:所得-<所得控除>=課税所得
600万円-<配偶者控除38万+医療費控除30万+障害者控除30万>
=510万円(*控除額はあくまで仮定です)
課税所得510万円→59万2500円

という感じで両者の所得税に差が出てきます。

毎月のお給料の明細には、所得(*課税所得ではありません)に対して所得税が課せられています(*本来、課税所得に基づいて正確に所得税を計算すべきなのですが、毎月このような所得控除の作業をやると事務処理が煩雑となってしまうという背景があります)。
これはつまり、イメージとして「毎月、多めに所得税を取られている」という状態なのです。
その多めに取られている所得税を、年末に所得控除を申告することで減らしていく(=調整する)というのが、年末調整なのです。
税金をお給料にしている公務員の妻の表現として適切かどうかわかりませんが(苦笑)、
「年末調整とは、多めに取られた所得税を取り返す闘い」とも言えます。

さらにわかりやすく例えますと、年に1回開催される「年末調整」というオーディション会場において、

●「私は働いていない妻を養っています!」(配偶者控除)
●「私は病気の子供のためにこんなに医療費を払っているぞ!」(医療費控除)
●「私は障害のおじいちゃんをがんばって養っているんだ!」(障害者控除)
●「私はこんなに住宅ローンを払って苦しいんだぞ!」(住宅ローン控除)

 といった「がんばっているぞアピール」を漏れのないように確実に行い、所得控除をなるべく大きく=課税所得をなるべく小さして税金を減らしていくという構図なのです。

 次回は、私の旦那さんの源泉徴収票などを実際に見ながら(もちろん許可済です)、具体的に見ていきます。
どうぞよろしくお願いいたします。

 公妻まーこ(^^