NISA

【併用が正解】積立NISAとiDeCo、やるならどっち?20年後をシミュレーション。

こんにちわ!まーこ(@maakomoneydiary)です。

今回の記事は、「積立NISAとiDeCo」です。

積立NISAとiDeCo、違いがよくわかりません。
積立NISAとiDeCo、始めるならどちらを優先すべき?

という方々に向けて記事を作成しました。

まーこ
まーこ
この2つの違いを簡単に言いますと、「積立NISA=積立」「iDeCo=積立+減税」という機能があります。
そして結論を先にお伝えしますと、金銭的な余裕があれば2つとも始めた方が良いです。上限いっぱいの掛け金で運用総額と減税効果を最大化して老後資金などに備えましょう!
ちなみに私たち家族は、主人が積立NISAとiDeCo、私が積立NISAをやっています。

1 積立NISAとiDeCoの違い

まずこの2つの違いを確認します。
積立NISA(少額投資非課税制度)は金融庁、iDeCo(個人型確定拠出年金)は厚生労働省がそれぞれ所管しています。
その所管からのイメージとして、積立NISAは「国のサポート付き投資」、iDeCoは「国のサポート付き積立年金」と言うことができます。
「国のサポート付き」というのは、税制面で優遇されたり厳選した金融商品が用意されている点をいいます(詳細については、下記をご参照していただけると嬉しいです)。
●積立NISAについて
「積立NISAをおすすめする背景と理由」
「積立NISAの概要とおすすめ銘柄」
●iDeCoについて
「iDeCoとは?メリットとデメリットをわかりやすく」
●積立NISAとiDeCoの併用
「【初心者向け】まずはこれ!おすすめ資産形成4つ」

積立NISAの最大のポイントは、運用益が非課税となる点です。
具体的に言うと、毎年20万円を20年間積み立てた400万円という積立総額が利回りで600万円となった場合。
一般の投資信託なら運用益200万円(600-400)に約20%の税金をかけられて運用益が160万円となるところ、積立NISAなら非課税となり運用益200万円をそのまま受け取ることができます。

iDeCoの最大のポイントは、節税です。
具体的に言うと、40歳の会社員(課税所得500万円、企業年金のない会社に勤務)が、月2.3万円を60歳まで積み立てた場合、積立NISAと同様に運用益が非課税になるだけではなく、年間で8万2.800円、20年間では165万6.000円の節税効果があります。
年間で約8万の節税効果、つまり8万円の税金の支払いが免除されます。
この効果は、年間8万円を100%確実に報酬として受け取っていることと同じ意味なのです。
iDeCoを紹介するネットや本は、この点をさらっと説明していますが、この効果は本当にすごいと私自身は考えます。
確かに「年収が8万円上がった」「株式投資の配当で8万円を受け取った」という獲得したという実感はないことに加え、投資信託や株式投資で年間8万円以上の利益を出す商品は数多く存在します。
ですが、節税効果というものは100%確実に受け取れます。
つまり、100%確実に年間8万円を受け取れる金融商品と考えれば、どんな商品よりも優秀だと言えるのです。

そしてもう1つ大きな違いは、引き出し方法です。
積立NISAは自由に引き出せるのに対して、iDeCoは年金という側面があるため60歳まで原則引き出すことはできません。

こうした点を踏まえて、両者の違いを下表にまとめてみました。

積立NISA iDeCo
対象年齢 20歳以上 20歳~60歳まで
最大利用期間 20年 60歳まで
年間掛け金の上限 40万円 職種によって異なります。
●公務員14.4万円
●会社員14.4~27.6万円
●自営業81.6万円
節税効果 運用益が非課税 ●運用益が非課税
●掛け金全てが所得控除
●受け取りの際、一定額まで非課税
投資対象 国が厳選した投資信託、ETF 定期預金、投資信託など
引き出し 自由 60歳までできない

2 実際にシミュレーションした結果

積立NISAとiDeCoを実際に積み立てていくと、いくら運用益が出て、いくら節税できるのかイメージしやすいようにシミュレーションしてみました。
iDeCoは職業によって掛け金の上限額が変わるほか、年収(課税所得)によって年間節税額が変わります。
なのでiDeCoについては、①公務員、②会社員、③自営業の3種類に分けて、それぞれの職種の課税所得を500万円に統一してシミュレーションしてみました。

次のような同じ条件でシミュレーションしました。
●年齢40歳で、60歳までの20年間積立・運用する
●積立NISAは上限いっぱいの月3.33万円(年間40万円)を掛け金とする。

●iDeCoは、各職種それぞれの上限いっぱいの掛け金とする。
①公務員=月1.2万円(年間14.4万円)
②会社員=月2.3万円(年間27.6万円)
③自営業=月6.8万円(年間81.6万円)

●利回り3%として計算

積立した金額 運用総額 運用益 減税した総額
積立NISA 800万円 約1094万円 約294万円 ×
①iDeCo
公務員
288万円 約394万円 約106万円 57.6万円以上
②iDeCo
会社員
552万円 約755万円 約203万円 165.6万円以上
③iDeCo
自営業
1.632万円 約2.232万円 約600万円 489.6万円以上

※iDeCoの減税した総額については、期間中に所得が増えると節税額も増えるので、以上と記載しています。

3 選ぶポイントは引き出し自由度。
タイプ別オススメを紹介

(1)私たち家族の場合

冒頭で述べたように、金銭的な余裕がある人は、積立NISAとiDeCoを両方始めることをオススメします。なお、補足になりますが、積立NISAとiDeCoを併用することは可能ですが、積立NISAと一般NISAの併用はできません。
私たち家族は、主人と私が積立NISAを、主人がiDeCoを今年(2020年、2人とも42歳時)から始めました。
20年後、積立NISAの運用総額が約1094万円×2人分と、iDeCoの運用総額が約394万円となって(利回り3%の場合)、合計で約2,582万円となります。
この合計と主人の退職金を合わせると4.000万円を上回り、2.000万円といわれている老後の資金問題は解決しますし(夫婦2人で4.000万円。人によって必要な老後資金は異なりますが)、積立NISAとiDeCoの掛け金以外の貯金は、現在の生活費や子どもの教育費に集中的に充てることができ、子どもの教育費問題なども間接的に解決することができるのです。
そのため、金銭的な余裕がない方でも、掛け金は少額でも構いませんので(後で掛け金を増額することができます)、少しずつ始めていくことをオススメいたします。

(2)タイプ別オススメ

こうした点を踏まえて、あえて1つをどちらか選ぶ際にポイントとなるのが「引き出し自由度」です。
積立NISAはいつでも引き出すことが可能です。
iDeCoは60歳まで引き出すことができないため、積立期間中に「収入が激減して金銭的に余裕がなくなった」「まとまったお金が必要になった」場合に対応することができません。
積立を停止することはできますが、引き出すのは60歳になってからとなります。
このポイントをおさえながらタイプ別オススメをご紹介いたします。

オススメ 理由
〇十分に収入がある人
〇結婚、出産、住宅購入といったライフイベントが終わった人
iDeCo ●これから大規模な出費がないため、60歳まで引き出せなくても問題ないから
●年収が高いほど節税効果も高いから
20~30歳の人 積立NISA ●これから結婚、出産、住宅購入と大きな出費に対応するため
●金銭的に余裕がなくても少額(月1.000円)で始められるから
専業主婦の人 積立NISA ●所得がない主婦の方は節税(所得控除)のメリットがないから
自営業の人 iDeCo ●公務員や会社員と比較して年金が手厚くないから(国民年金だけです)
●掛け金の上限が多く、節税効果が大きいから
「投資はどうしても不安」という人 iDeCo ●元本確保型の商品があるから
●節税という100%確実な効果を受けられるから

最後にまとめますと、
●積立NISAとiDeCoは両方やるべき(少額でも構いません)
●どちらか1つを選択するのであれば、今回のブログ内容を踏まえてご自分のライフスタイル、金銭的な事情を見て判断しましょう。
ということになります。

 

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書評・ブログ【知ると世界が広がる】

私自身がおすすめのお金や経済などに関する書籍をご紹介します。
時間がない方々に向けて、記事の冒頭に「3秒リーディング」というコーナーを設けて、本の要旨を3秒で読めるようまとめています。
このコーナーは、私自身が好きな「チョコレートプラネット」さんのYouTube「6秒クッキング」というシリーズを参考にしています。
もしお時間がある方は、その後に続く詳しい書評を読んでくだされば幸いです。

また、ブログの経過についても、節目で記事を作成していますので、ブロガーの方々はご参考までに。

●【知ると世界が広がる】本ブログの書評シリーズについて
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